任意売却業者に騙されないようにする知識(競売~自宅訪問)

この記事の目的

ご周知の通り世の中では、オレオレ詐欺や本人成りすましによる悪質な事件が増えてます。任意売却も例外ではありません。オレオレ詐欺や本人なりすましによる騙し方とはちょっと違います。私の知人の知人なども任意売却を取り扱う業者にいいことを言われて契約したけど話と違うといった食い違いがあったようです。

ただでさえ不愉快な状況にあるのに、さらに追い討ちをかけられてはたまったものではありません。ここでは、任意売却を提案しに来た業者の言うことに対して「おかしいな」と用心できるようなを簡単にお伝えしたいと思っております。

どこで競売にかかったことを知れるのか?

競売の申し立てがされると管轄の裁判所に競売にかけられる物件の情報が広告され、すべての人が閲覧できるようになります。この書類は、「配当要求書」と言われますが、不動産業者であろうが一般の人であろうが容易に見る事ができます。ですので、任意売却の情報はこの「配当要求書」を見ることにより得られる事になります。そして、競売にかかった物件の所有者に「任意売却をしませんか・・・」ということでアポを取りにくるわけです。

任意売却の現実

次に簡単に「任意売却とは」に触れてみたいと思います。これだけ知っていれば、任意売却をおすすめしてくる業者に、「あれ、変だんな?」と思い、だまされる可能性が低くなると思っております。

任意売却とは(概要)

任意売却とは、簡単にご説明しますと、住宅ローンを滞納してしまい競売にかけらてしまった不動産を、競売にて売られてしまう事を防ぎ、うまく交渉しながら安価な競売価格よりもなるべく高く売る任意の手続きをいいます。また、任意売却の続きにより、そのまま住み続けることもできる場合もありますし、売却してもなお残ってしまう残債をも交渉の余地もあります。滞納者の競売によるダメージを低くすることが目的です。

任意売却が提案できる時

任意売却を不動産所有者に提案できるタイミングは「”期限喪失の利益の喪失”とういう書面」が発行され、債権者(銀行など)の方で一括弁済も応じてもらう事ができない状態であるという事が判断された時になります。

しかし、このタイミングでは閲覧もされませんし、知れる手段がないのでこのタイミングで任意売却業者がやってくるとは考えにくいです。

債権者は、債務者(滞納している方)に「一括弁済も応じてもらう事ができない状態である」と判断すると、債権を債権会社に譲渡します。譲渡された保証会社は債権回収の為に、法的手段つまり「競売の申し立て」に打って出ます。この手続きを経ると、やがて裁判所に「配当要求書」という広告がされ、一般の人たちに競売にかけられた事が分かります。

この後から、任意売却業者が訪れることになります。

任意売却のメリットについて

ここでは、簡単にですが任意売却をするメリットを箇条書きいたします。

  • 裁判所は介入しないのである程度融通がきく
  • 競売より高く売れる可能性がある
  • 残債についても返済について交渉が可能
  • 引渡しなど相談してもらえる
  • 秘密厳守で行える(引越しに見える)
  • 引越代を負担してもらえる

任意売却のデメリット

  • 任意売却は通常のローンの状態では交渉できない
  • 信用情報機関に登録される(俗語でいうブラックリスト)
  • 数年(5から7年間)は数百万円~の新規ローンは組めない

通常のローンの状態では、任意売却制度を利用できませんので、滞納の状態(支払いを止める等)にする必要があります。また、滞納すれば個人使用情報機関に滞納した実績が載ってしまいますので、新規の大口ローンが数年間組めなくなります。個人情報については自己破産してしまっても同様の状態に陥ります。

費用の負担

基本的に、任意売却に対して不動産所有者の方の金銭的な費用負担はほとんどありません。正直0ではありません。(印鑑証明書等の数千円程度があるくらいです。)おまけに、引越し代まで出してもらえるケースも多いです。不動産会社が仲介に入るので仲介手数料が発生しますが、不動産所有者が負担するものではありません。

専属専任媒介契約を結ぶ

不動産を売る為に仲介する不動産会社は、不動産所有者と媒介契約(仲介するための契約)を結びます。不動産業界では法的に3種類あります。一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約が用意されていて、売りに出す不動産所有者が不動産会社のアドバイスの元どれにするか決定します。

任意売却業者は、大概は「専属専任媒介契約」を勧めてくるでしょう。これは、不動産会社でも責任が取りきれないからであり、所有者の方を雁字搦めに縛る為に行うものではありません。事が事だけに、好きな媒介契約のタイプを選ばず、任意売却を成功を高めるには「専属専任媒介契約」がおすすめです。

任意売却は100%ではない

任意売却は成功するか失敗するか分かりません。もちろん、任売売却業者が受け持った案件は最後まで成功に向けて努力することでしょう。しかし、任意売却を依頼するには遅すぎるタイミングでの依頼、また物件が古かったり住めなかったりすると決められた日程の内で売却できない場合もあります。

理に適っている事

任意売却業者が裁判所で閲覧してきたと言ってきた時

現実的に第三者が、不動産所有者に任意売却の提案ができるタイミングは、情報がどこからか漏れていない限り「配当要求書」を閲覧してからとなります。よって、任意売却業者が、「裁判所に出ている情報を見て訪問しました」という事で訪問している状況だけ見る限りは「怪しくはない」と判断できます。あくまで、タイミング的にはおかしくないとう事であり、その業者が普通の業者かどうかはまだ分かりませんのでご注意ください。

費用に関して

また、費用はほとんどかからない、引越し代を出してもらえるという事を言われる分には問題ありません。目安としては、費用は一般的に不動産売却する時のように高額な費用を用意する必要はありません。かかるとしたら、印鑑証明書代として数千円といったところでしょうか。

引越し代について

「引越し代金がもらえる」ということは債権者に対しての交渉次第で生み出すことができます。これが、100万円出してもらえるという話は現実的ではありません。債権者が協力して出してもらえるお金なので、当然出るものでもないですし、出してもらえるというイメージのお金です。相場的には30万円程度かと思われます。

理に適っていない要注意すべき事

以下のように話す業者はちょっと怪しいと疑った方がよいかもしれません。

  • 任意売却をすれば競売を避けられて借金もなくなると言われた場合
  • 任意売却する為に相談料が発生したり、請求してくる場合
  • 引越し代を「100万円容易する」や「100万円でますよ」などと言ってくる場合
  • 通常の不動産売買同様に手付金を要求してきた場合
  • すべてチャラ(借金0)にできますよと言ってきた場合

まとめ

任意売却業者に騙されないためには、任意売却の基礎知識が必要です。任意売却は、競売にかけらた物件を落札前に売却する手続きであり、借金がなくなるわけではありません。

任意売却で、売却は絶対ではない、引越し代を捻出してくれるが100万とか高額にはもらえない(30万程度目安)、手付金の支払いや相談料を請求されることはない、費用はせいぜい印鑑証明代金程度しかかからない、家を売却できたとしても借金が0にしてもらえるわけではないということは最低限の知識として知っていおいた方がよいでしょう。